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VOCとは、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の略称で、揮発性があり、大気中で気体状となる有機化合物の総称です。浮遊粒子状物質および光化学オキシダントの原因には様々なものがありますが、揮発性有機化合物もその一つです。当試験所では自動車内装材、インテリア資材、建築材料等を対象に定性定量分析を行っています。シックハウス症候群の原因といわれるこの化学物質の確認は環境への影響が重視される現在の市場では欠かせないことの一つです。みなさまの安心、安全な製品開発のお手伝いをさせていただければ幸いと存じます。
<測定対象物質>
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、スチレン、テトラデカン、フタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル 等
国内ではVOCの排出を抑制するため、大気汚染防止法を改正しています。さらに、大気汚染防止法に基づく大気汚染防止法施行令(政令)大気汚染防止法施行規則(省令)を改正し、また、VOC濃度の測定法を環境省告示で定められています。一部の都道府県では生活環境保全に関する条例が施行されています。JAMA 日本自動車工業会では車室内VOC(揮発性有機化合物)低減に対する自主取り組みを行っています。
試験方法は、サンプリングバッグ法とチャンバー法に分かれます。
①サンプリングバッグ法テドラーバッグに試料を入れ、密封状態にして窒素ガスを投入します。その後、指定の温度・時間で加熱し揮発成分を採取します。炭化水素類の採取にはTenax管を用い、加熱脱着装置付きGC-MSで分析します。またアルデヒド類の採取にはDNPHカートリッジを用い、HPLCで分析を行います。得られた各成分量からサンプルからの発生量(定量値)に換算します。
②チャンバー法20Lチャンバーの中に試料を入れ、揮発成分を捕集します。その後の分析方法はサンプリングバッグ法と同様です。
ガスクロマトグラフ質量分析機
高速液体クロマトグラフ分析機
製品に含まれる環境負荷物質(SOC)の定性定量分析を行っています。検出可能な元素の範囲は6Cから92Uまでで、ELV指令(廃自動車に関する指令)や、RoHS指令(電気・電子機器に関する有害物質使用規制)で制限される有害物質の測定が可能です。
エネルギー分散型蛍光X線分析装置